日本看護診断学会第23回学術大会報告 患者像をつかむ! 看護診断をケアに活かそう
【教育講演】
2. 患者像をつかむアセスメントと看護診断
伊東 美佐江
1
Misae Ito
1
1川崎医療福祉大学医療福祉学部保健看護学科
1Kawasaki University of Medical Welfare
キーワード:
患者像
,
全体像
,
臨床判断
,
人と家族中心のケア
Keyword:
患者像
,
全体像
,
臨床判断
,
人と家族中心のケア
pp.34-38
発行日 2018年3月15日
Published Date 2018/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004200035
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日々の看護実践の目的に向けて,観察可能な事実と看護者の認識から手がかりを得て看護診断で表すことによって,私たちは共通してその状態を理解している.患者を全人的にアセスメントすることは,患者像として全体像を描き,その個別な対象に近づくことである.看護過程の一連の過程において,看護診断は単なる観察所見ではなく,一連の観察に対する解釈・分析・判断を意図的に行うことが重要である.米国での「看護師のための質と安全の教育(Quality and Safety Education for Nurses:QSEN)」が定義する能力には,「人と家族中心のケア」を中心とした「チームワークと協働」「エビデンスに基づく実践」「安全」「質の改善」「情報科学」が示されている.この「人と家族中心のケア」には,患者の価値や信念に基づいた個別の患者像をつかむことが根底にある.看護診断していくための患者像をつかむ看護者こそが,いつの時代も必要とされている.
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