日本看護診断学会第7回学術大会報告 21世紀―看護診断・介入・成果の実証
【招聘講演】
2.機能的健康パターンを用いたアセスメントスクリーニングツールFHPASTの開発と検証
江川 隆子
2
,
本田 育美
3
Dorothy A. Jones
1
1ボストンカレッジ看護学部
2大阪大学医学部保健学科
3大阪大学大学院医学系研究科博士後期課程
pp.32-40
発行日 2002年3月15日
Published Date 2002/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004100106
- 有料閲覧
- 文献概要
看護学の発展は,漸進的でゆっくりとしたものであった.これまで看護学を説明するのに用いられてきた用語のほとんどは,看護者が何をするのかということを記述することに焦点が当てられてきた.しかし,ここ最近の傾向は,看護学の基礎となる知識や介入を導く知識を反映した内容が盛り込まれるように変わってきたと思われる.それは,ケアの成果に対する貢献を明確に示そうという看護者のニーズに重点が置かれており,患者の苦しみを緩和し,癒しを促進するために行われる実践と介入の概念を記述するにあたり,専門家たちが用いる用語を新たに探究するというものであった.
これまで看護学の専門領域を明確にし看護内容の発展を導くために用いられてきた記述とは異なる理念として分類されるものであり,そのような記述がさまざまに存在している.これらの理念には,“問題解決としての知識”,“プロセスとしての知識”,“宇宙の不可欠なものとしての統合された知識”があげられる(Jones, 1997).
Copyright © 2002, Japan Society of Nursing Diagnosis. All rights reserved.