日本看護診断学会第5回学術大会報告 看護診断-介入-成果のリンケージ
【シンポジウム】
クリティカルケアと看護診断
中村 恵子
1
Keiko Nakamura
1
1青森県立保健大学
1Aomori University of Health and Welfare
pp.67-69
発行日 2000年3月15日
Published Date 2000/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004100062
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はじめに
看護診断は看護が独自にかかわり,解決もしくは関与すべきは何であるかを示したものであるといえる.1985年に出版された『看護診断マニュアル』を手にし衝撃を受けて以来,行きつ戻りつも看護診断から離れられずに現在に至っている.クリティカルケア領域はその特徴から時間的制約や制限があり,看護診断は難しいのではないかとの意見を聞く.確かに臨床で用いる場合,診断仮説の検証をせず過ぎてしまう場合や,情報の少なさから正確な看護診断に至らない場合もある.しかし,看護診断を用いることの意義は大きく,クライエントから発せられる情報を正しく詳細に収集し判断する力を養うことができる.
本稿では,K大学病院のクリティカルケア領域(救急ICU,入院ICU)に勤務するナースたちの看護診断学習法と,それら2看護単位で頻用されている看護診断の特徴と傾向を分析するとともに,看護診断の陥りやすい点について紹介する.
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