【調査報告】
2.透析室に勤務する看護師の唾液アミラーゼによるストレス度の調査―年齢,曜日の比較分析
金子 純子
1
1三井記念病院腎センター
pp.86-90
発行日 2010年11月15日
Published Date 2010/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7003100420
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Ⅰ.はじめに
透析医療は「複雑な機械操作や開始時,終了時に特別な技術を要する」,「ワンフロアでの同時治療のため患者やスタッフ間で状況が筒抜けであり,プライバシーの欠落や患者,スタッフから監視される状況にある」などの特徴があり,職場ストレスが強いことが示唆されている.
当施設は,基幹病院として入院治療を必要とする患者を中心に透析を行っている.そのなかでも,心臓手術や冠動脈形成術を目的とした入院患者,重症心不全などの患者が多く,体外循環中の患者管理や透析中のトラブル発生時対応など気が抜けない状況下にある.また,さまざまな施設で透析をしている患者が入院してくるため,情報収集,透析条件の確認や患者との人間関係などの複合要因から看護師がストレスを感じていた.特に,時間が重なり煩雑になりやすい開始時と終了時に強いストレスを感じることが多い.透析室における看護師のストレス研究では,自己記入式で調査した結果,シャント穿刺,透析中のトラブル対応,患者との人間関係の順にストレスを強く感じるとの報告1)もある.
そこで,ストレス度合いを測定できる機器を用いて唾液アミラーゼによる客観的データを調査し,年齢,曜日で比較分析したので報告する.
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