検査法の基礎理論 なぜこうなるの?
アミラーゼ
上田 智
1
,
木村 丹
1
1川崎医科大学検査診断学
pp.129-132
発行日 1987年2月1日
Published Date 1987/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203982
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アミラーゼは,デンプン,デキストリン,グリコゲンなどの多糖類を加水分解して,二糖類であるマルトース(麦芽糖)を作る酵素である.
血中にデンプンを分解するdiastase(アミラーゼ)が存在することがMagendie(1846)により報告され,1908年にはWohlgemuthにより新しいアミラーゼ活性測定法が開発され,このヨードデンプン法による血中・尿中アミラーゼ測定法は,特異性と感度の点から画期的な測定法と評価された.さらにWohlgemuthにより動物実験で膵管結紮による血中アミラーゼの上昇が証明されて,膵疾患と本酵素との関連性が明らかになり,Wohlgemuth法によるアミラーゼ測定法が広く世界的に応用されるようになった.
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