【実践報告】
4.リンに対する意識の向上をはかって―透析歴5年未満の患者を中心に
田代 紀子
1
,
山田 喜美江
1
,
石川 真由美
1
,
佐々木 美千子
1
1千葉社会保険病院透析センター
pp.99-103
発行日 2005年11月15日
Published Date 2005/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7003100242
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はじめに
長期透析の合併症の1つとして取り上げられている高リン血症は,動脈石灰化の大きな要因といわれており,透析患者の大動脈に著明な石灰化を認めることが多い.また,日本透析医学会統計調査委員会で,透析患者の死因の約半数は心血管系の合併症であると報告されている.透析患者の心血管系合併症を減らすことはきわめて重要であり,カルシウム・リン代謝異常が大きな要因となっている.透析患者は導入時よりカルシウム代謝異常による低カルシウム高リン血症の状態であり,早期にリンに対する関心を高め,意識の向上をはかる必要がある.
そこで,透析を取り入れた生活リズムをつくることができる目安が5年ともいわれているため,透析歴5年未満の高リン血症患者に対し,クリニカルパスと患者用パンフレットを作成し,指導を行い評価したので報告する.
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