【研究報告】
2.糖尿病性腎症による血液透析患者の食事療法への思い
長尾 佳代
1
1高松赤十字病院
pp.77-81
発行日 2004年11月15日
Published Date 2004/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7003100195
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Ⅰ.はじめに
血液透析患者が合併症を予防し,安定した日常生活を送るには,患者自身が食事療法,水分管理,シャント管理などの自己管理を行う必要がある.この自己管理のなかの食事療法1)は治療の1つとして位置づけられ,糖尿病や腎不全の患者教育のなかで重要な位置を占めている.
糖尿病性腎症により血液透析を受けている患者は,糖尿病食から透析食への変化により大きなストレスを伴っている.食事療法の研究には,食事摂取の報告2)や食事のコンプライアンスを体重と検査値などからみた実態調査3)がある.また,透析食の教育を受けている患者についての調査4,5)も行われている.しかし,糖尿病食から透析食へ変化した食事療法をどのように思い,受け入れているかについての調査はみられなかった.そこで,糖尿病性腎症により血液透析を受けている患者に,面接法を用いて食事療法の変化への思いを調査した.
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