【用具開発】
安静時肩痛を緩和する用具の考案
宮本 みづ江
1
1千葉社会保険病院看護部透析室
pp.89-91
発行日 1999年10月15日
Published Date 1999/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7003100026
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はじめに
透析患者に頻発する肩関節痛はさまざまな病態を示し,一般に透析肩と呼ばれ長期透析患者に多くみられる合併症の1つである.日中に仕事をしたり家事をしたり,体を動かしている状態では痛みをほとんど感じないが,透析中や夜間就寝時に増強する安静時の痛みが特徴である.当院でも透析中に肩痛か肩周囲痛を緩和するため,患者は工夫を加えながら,自分自身で体位の変換や自己マッサージをする.苦痛が強いときには看護婦にもマッサージや指圧を依頼し肩痛の緩和を図る.しかし透析中の体位変換は,抜針やベッドからの転倒などの危険性がある.また患者によっては看護婦にマッサージを依頼することを遠慮したり,長時間のマッサージを気兼ねしながら依頼しているケースもみられる.そこで危険性もなく気兼ねもせず,いつでも簡便に疼痛を緩和できるような用具を考案することで,安全・安楽な透析ができるのではないかと考え,用具の考案をした.
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