第23回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 教育講演1
合併症管理は神経障害から
八木橋 操六
1,2
Soroku Yagihashi
1,2
1公益財団法人額田医学生物学研究所
2弘前大学大学院医学研究科分子病態病理学
1The Nukada Institute of Medical and Biological Research
2Department of Pathology and Molecular Medicine, Hirosaki University Graduate School of Medicine
pp.66-69
発行日 2019年3月31日
Published Date 2019/3/31
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多忙な糖尿病外来で神経障害の診察のために時間をかけ問診と診察を行うことはいうは易く行うは難しである.神経障害は耐糖能異常の段階からゆっくりと進展するありふれた病態であるゆえに臨床的には十分な対処がなされていない.一旦進行すると治療に難渋する足の痛み,QOL低下をもたらす自律神経障害,さらには平均寿命の短縮化などをもたらす深刻な合併症となる.この不幸な病態を防ぐためには,医師,患者いずれにも糖尿病性神経障害の重要さを啓蒙し,この病気を進展させないようにする必要がある.糖尿病者の管理の上で神経障害を捉えることは,他の全身合併症,血糖管理のための必須事項である.本稿では,神経障害の診断,治療および管理のポイントをまとめてみたい.
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