Japanese
English
研究報告
介護老人保健施設に長期入所する高齢者の糖尿病とともに生きる人生の意味づけ—病みの軌跡モデルを用いた検討
Life with diabetes in elderly entering Geriatric Health Services Facility for long-term
式田 由美子
1
,
脇 幸子
2
,
濱口 和之
2
Yumiko Shikida
1
,
Sachiko Waki
2
,
Kazuyuki Hamaguchi
2
1大分大学医学部附属病院看護部
2大分大学医学部看護学科実践看護学講座
1Nursing Department, Oita University Hospital
2Department of Practical Nursing Science, School of Nursing, Faculty of Medicine, Oita University
キーワード:
病みの軌跡
,
介護老人保健施設
,
高齢者
,
糖尿病
Keyword:
病みの軌跡
,
介護老人保健施設
,
高齢者
,
糖尿病
pp.7-17
発行日 2019年3月31日
Published Date 2019/3/31
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
【目的】本研究では,介護老人保健施設(以下,老健と略す)に長期入所する高齢者が今後の人生行路の方向づけのために糖尿病とともに生きる自身の人生をどのように意味づけているかを明らかにする.
【方法】糖尿病をもち老健に1年以上入所する高齢者2名を対象にインタビューを行い,逐語録から,管理に影響する条件,編みなおし,軌跡の予想など,病みの軌跡の構成要素を抽出し,解析した.
【結果】両事例とも,長い人生を糖尿病とともに生活する中で,さまざまなライフイベントに遭遇したり,合併症を発症し,それらが管理を促進したり,妨害したりと交錯し,その中で形成された価値観や信念が編みなおしに関係していた.また,今後の見通しが立たない中でも在宅復帰の希望を持ち続けていた.
【考察】糖尿病をもち老健に長期入所する高齢者に対しては,対象者の糖尿病とともに生きてきた病みの軌跡を理解し,本人の希望や願いを支える援助を提供していく必要性が示唆された.
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