特集 NP教育の成果を探る─自律したHealth Care Providerをめざして
〈NPのアウトカムとエビデンス〉
③介護老人保健施設,重症心身障害児(者)施設等のケース
介護老人保健施設における診療看護師(NP)の活動成果
廣瀬 福美
1
,
小野 美喜
2
,
小寺 隆
1
1社会医療法人小寺会介護老人保健施設鶴見の太陽
2大分県立看護科学大学
キーワード:
介護老人保健施設
,
高齢者
,
救急搬送
,
症状管理
,
チーム活性
Keyword:
介護老人保健施設
,
高齢者
,
救急搬送
,
症状管理
,
チーム活性
pp.456-458
発行日 2015年8月15日
Published Date 2015/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201158
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はじめに
超高齢社会のわが国は,高騰する医療費の抑制を課題としながら,高齢者の健康を維持促進する施策が展開され,地域・在宅での療養支援が強化されつつある。生活習慣や加齢変化から複数の慢性疾患を抱え,治療処置を必要とする高齢者は多い。高度な医療を必要としない高齢者も,日々の健康管理や必ず訪れる最期のときまで,ほどよい医療が暮らしに必要である。
高齢者の医療と介護を提供する介護老人保健施設(以下,老健)では,介護度が重症化し慢性疾患をもつ高齢者が増えている。そのようななか,医師が常駐しない施設では診療看護師(Nurse Practitioner;以下,NP)の活動が期待される。海外のNursing HomeのNPの成果として,慢性疾患の症状コントロールやチームの活性化などの報告をよくみる。わが国では老健のNPはまだ希少だが,海外と同様の成果もみられるようになってきた。
本稿では,筆者の老健での4年間のNP活動を整理し,NP導入による成果を述べたい。
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