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研究報告
1型糖尿病をもつ年少の子どもを養育する父親の役割
Fathers' Role of Parenting Young Children With Type 1 Diabetes
出野 慶子
1
,
河上 智香
1
,
天野 里奈
1
,
中村 伸枝
2
Keiko Ideno
1
,
Chika Kawakami
1
,
Rina Amano
1
,
Nobue Nakamura
2
1東邦大学看護学部
2千葉大学大学院看護学研究科
1Faculty of Nursing, Toho University
2Chiba University Graduate School of Nursing
キーワード:
1型糖尿病
,
年少の子ども
,
父親
,
役割
Keyword:
1型糖尿病
,
年少の子ども
,
父親
,
役割
pp.33-39
発行日 2014年3月31日
Published Date 2014/3/31
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1型糖尿病をもつ年少の子どもの療養行動における父親のかかわりや子どもの母親への働きかけを明らかにし,家庭内における父親の役割を検討することを目的とし,2〜8歳の子どもの父親7名を対象として,約70分のフォーカスグループインタビューを実施した.テーマは,①療養行動における父親のかかわり,②父親の母親への働きかけ,③父親の役割意識であり,インタビュー内容から逐語録を作成し,意味内容を損なわないようにコード化し,サブカテゴリー,カテゴリーを抽出した.所属機関の倫理審査委員会の承認を得た後,研究参加者には研究の趣旨,方法などを口頭および文書で説明し,同意書にて同意を得た.父親は,【子どもの食べたい欲求への対応】【母親の判断を尊重】【状況に応じた療養行動への参加】【子どもの周囲の環境調整】を行い,母親への働きかけとして,【自由に使える時間の捻出】【気持ちを楽にする気遣い】【可能な範囲での療養行動へのかかわり】を行っていたが,【確信がもてないサポート】感を抱いていた.また,【子どもから頼られる存在】【母親との役割バランス】【社会・経済環境の調整】を父親の役割と意識していた.これらより,きょうだいや母親を含めた家族全体の生活を視野に入れながら,母親との役割バランスを父親がうまくとれるように支援することが重要であることが示唆された.
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