Japanese
English
【研究報告】
虚血性心疾患を合併し通院中の糖尿病患者の負担感情と影響要因の検討
Study of Stressful Emotions of Diabetic Outpatients under Treatment with Ischemic Heart Diseases and its Related Factors
間瀬 由記
1
,
白水 眞理子
1
,
和田 美也子
1
Yuki Mase
1
,
Mariko Shiramizu
1
,
Miyako Wada
1
1神奈川県立保健福祉大学
1Kanagawa University of Human Services
キーワード:
糖尿病
,
虚血性心疾患
,
負担感情
,
糖尿病問題領域質問表
Keyword:
糖尿病
,
虚血性心疾患
,
負担感情
,
糖尿病問題領域質問表
pp.36-44
発行日 2008年3月15日
Published Date 2008/3/15
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糖尿病を基礎疾患にもち虚血性心疾患を合併した外来通院患者88名(86.3%)を分析対象に,病気や治療にかかわる負担感情の実態と関連要因を明らかにすることを目的とする質問紙調査を実施した.糖尿病問題領域質問表(PAID)の平均値は32.5(SD 13.2)で,負担感情は低い傾向にあった.PAIDの中央値28.5点を基準に,「負担感情低」群と「負担感情高」群に分けて比較した結果,負担感情とインシュリン使用,HbA1c値,糖尿病二次的合併症には関連が認められなかった.冠動脈バイパス手術の経験がある者の負担感情が高く,有意差を認めた(p<0.05).PAIDを基準変数とした重回帰分析において,負担感情を高くする方向で影響を及ぼした要因は,糖尿病に関する自覚症状があることであった.負担感情が低くなる方向で影響力があった要因は,自己管理行動とソーシャルサポートであった.自己管理に困難をかかえている者やソーシャルサポートが低い者は,負担感情が高くなるため,これらをどのように高めることができるのか,患者とともに考えていく必要がある.
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