Japanese
English
【研究報告】
2型糖尿病患者の家族における食事療法の協力体制形成過程
The Process of Forming a Cooperative Structure for Dietary Therapy by Families of Type 2 Diabetes
森田 桂子
1
,
森山 美知子
2
,
高見 知世子
3
Keiko Morita
1
,
Michiko Moriyama
2
,
Chiyoko Takami
3
1広島大学病院
2広島大学大学院保健学研究科
3滋賀医科大学医学部附属病院
1Hiroshima University Hospital
2Graduate School of Health Sciences, Hiroshima University
3Shiga University of Medical Science Hospital
キーワード:
2型糖尿病
,
食事療法
,
家族
,
協力体制形成過程
Keyword:
2型糖尿病
,
食事療法
,
家族
,
協力体制形成過程
pp.157-165
発行日 2007年9月15日
Published Date 2007/9/15
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長期にわたり食事療法を担う家族が協力体制を形成する過程およびその阻害要因を明らかにすることを目的に調査を行い,先行研究である稲垣ら(2001)の結果をもとに分析を行った.研究参加者は2型糖尿病で入院または外来通院中の患者と同居する女性の家族員で,調理など食事療法の中心を担う6名を選定し,各1時間半の半構成的面接を行い,面接内容を質的に分析した.結果,稲垣らの《協力者となるための取り組みを行う》,《慣れようとする取り組みを行う》,《体制を維持する取り組みを行う》の3段階が確認され,各段階のサブカテゴリーも《限界の知覚》を除いて確認された.第2,第3段階においては,患者と家族の相互作用の観点から,新たに《患者からの要望による調整》,《患者のコンプライアンスや努力の確認》,《自制》,《患者からの感謝による再動機づけ》,《周囲からの干渉を避けるための調整》,《限界感やストレスへの対処》が抽出された.結果から,家族の協力体制の構築・維持が困難になる場面と支援にあたって必要な留意点が明らかになった.
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