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【研究報告】
糖尿病診断後の網膜症治療状況の実態調査―糖尿病網膜症患者の受診行動に影響を及ぼす要因
Survey from Diabetes Mellitus to Treatment of Retinopathy: Patients with Diabetes Retinopathy and the Influence Factors
飯野 矢住代
1
,
井上 浩義
2
Yasuyo Iino
1
,
Hiroyoshi Inoue
2
1久留米大学医学部看護学科
2久留米大学医学部放射性同位元素施設
1Kurume University School of Nursing
2Radioisotope Institute for Basic and Clinical Medicine, Kurume University
キーワード:
糖尿病
,
糖尿病網膜症
,
受診行動
,
影響要因
Keyword:
糖尿病
,
糖尿病網膜症
,
受診行動
,
影響要因
pp.150-156
発行日 2007年9月15日
Published Date 2007/9/15
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糖尿病網膜症患者の糖尿病診断時から眼科受診までの経過の実態と,その間の患者行動に及ぼす要因を明らかにする.北陸3県に在住の1,119名に郵送法によるアンケート調査を行い,606名(回収率54.2%)のうち470名から有効回答を得た.結果,糖尿病診断後の継続診療科では,糖尿病治療において望ましい内科・眼科両科受診者は58.5%であったが,そのうち健康診断のみの者が49.6%と半数にも満たず,糖尿病と診断されたのちに内科・眼科を受診していなかったことから,健康診断による糖尿病診断後の指導の充実が示唆された.また,内科・眼科の両科受診群と眼科未受診群の受診行動に影響を及ぼす要因として,性別,職業の有無,自分の病名を糖尿病網膜症といえること,および医師より糖尿病の説明を受けていることが挙げられ,有意な差がみられた.糖尿病患者を内科から眼科へと適切な受診に導くためには,患者自らの病識認知が重要であり,医療者による十分な説明ならびに職場を含めた社会的理解を促し,患者を支援する体制の創設が必要だと考える.
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