第11回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 ●シンポジウム
糖尿病治療・教育における食事療法の標準化への挑戦
幣 憲一郎
1
Kenichiro Shide
1
1京都大学医学部附属病院疾患栄養治療部栄養管理室
1Department of Clinical Nutrition, School of Medicine, Kyoto University
pp.80-84
発行日 2007年3月15日
Published Date 2007/3/15
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はじめに
近年の医療制度改革を含めて,現在,病院に求められているものとしては,「質の高い医療の実践(最先端医療だけではない)」,「患者との信頼関係の確立」,「各種業務の効率化(各スタッフも経営能力が求められる)」,「医療費節減への対策」,そして栄養管理・生活指導,重症化予防などを含めた「医療技術の適正な評価」などがあげられており,ここには医療の標準化が必要不可欠と考えている.
そもそも,医療現場ではクリニカルパスなど標準化がかなり進んでいる領域も多いと思われる.しかし,慢性疾患を中心とした内科疾患では病態や病状に応じて,個別管理されることが多く,画一的なクリニカルパスが運用しにくい状況にあることも事実である.そこで,今回のシンポジウムテーマである「糖尿病教育・看護における標準化」について,もう一度「今,なぜ標準化なのか?」,また「糖尿病療養指導事例に基づく標準化の必要性」,そして「標準化によるリスク管理」の3点から考察をしてみたい.
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