【研究報告】
診断後1年以内の10代糖尿病患児が知覚するソーシャルサポートと療養生活の関連について
金丸 友
1
Tomo Kanamaru
1
1千葉大学看護学部
1School of Nursing, Chiba University
キーワード:
10代糖尿病患児
,
診断後1年以内
,
ソーシャルサポート
,
療養生活
,
ソーシャルサポートの探求
Keyword:
10代糖尿病患児
,
診断後1年以内
,
ソーシャルサポート
,
療養生活
,
ソーシャルサポートの探求
pp.122-131
発行日 2006年9月15日
Published Date 2006/9/15
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本研究は,診断後1年以内の10代糖尿病患児が知覚するソーシャルサポートと療養生活の関連と,その特徴を明らかにすることを目的に,10~15歳の糖尿病患児12名を対象に半構成的面接を行い,以下のことが明らかになった.(1)患児の知覚するソーシャルサポートは適切な療養生活に有効であった.(2)患児にソーシャルサポートのニードはあるが得られない背景には,サポート源が欠如している,サポート源となる人が病気を理解していない,周囲の人々の援助を目的としたかかわりが患児のニードと合致していない,患児がソーシャルサポートを探求していないことが関連していた.療養生活上の問題を認識していない患児はソーシャルサポートを必要とせず,不適切な療養生活が改善しない傾向がみられた.(3)患児が友人からのソーシャルサポートを得られないときは,否定的な感情や認識が生じやすかった.ひとり親家庭の患児はソーシャルサポートが少なく,療養生活上の問題がある傾向がみられた.(4)患児が自ら求めて得たソーシャルサポートは少なく,病気に関連したソーシャルサポートは求めにくい傾向がみられた.患児がソーシャルサポートを求めることには,サポート源との関係・ソーシャルサポートの利用可能性・サポート源への影響が関連していた.
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