第10回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 ●シンポジウム
メタボリックシンドローム対策の総合的推進について
中島 誠
1
Makoto Nakajima
1
1厚生労働省大臣官房参事官(健康・医療保険担当)
pp.63-65
発行日 2006年3月15日
Published Date 2006/3/15
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はじめに
これからの日本の医療行政のなかで,糖尿病予防は最大のテーマの1つであり,糖尿病予防を担うのは,保健師,管理栄養士である.このような専門家が,糖尿病と診断された方および健診などで黄色信号となっている糖尿病予備群の方々と,よきパートナーシップを築くとともに,共同作業により行動変容を確実に促していくということが,これからの最大のテーマになっていくといえる.まさに,本学会がこの10年間,このように地道かつ立派な取り組みをしてきたということに敬意を表するとともに,今後は厚生労働省とともに共同歩調をとりながら,日本の医療水準および国民の健康水準の向上に向けて努力していかなければならないと思っている.
私は,九州大学を経て,昨年から厚生労働省健康局生活習慣病対策室長を歴任し,現在は来年の医療制度改革を控え,その健康づくりの責任者ということで参事官を拝命している.そこで,現在厚生労働省が考えている生活習慣病予防の取り組みの基本的な方向性というものを紹介し,厚生労働省として,どのように糖尿病予防を推進していくかについて述べたい.
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