今月の主題 メタボリックシンドローム
巻頭言
メタボリックシンドローム
池田 康夫
1
Yasuo IKEDA
1
1慶應義塾大学医学部内科
pp.1623
発行日 2005年12月15日
Published Date 2005/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100346
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動脈硬化を基盤にして発症する心筋梗塞,脳梗塞は癌とならんでわが国の死因のトップを占め,その予防・治療法の確立が急がれている.2002年のWHOの報告によれば,これら動脈硬化性疾患の増加は,わが国を始めとする先進国のみならず,発展途上国においても21世紀の解決すべき最大の課題であることが指適されている.
これらの疾患は,動脈硬化プラークの破綻をきっかけにして,閉塞性血栓が形成されることにより致死的な臓器障害がもたらされる疾患と理解され,アテローム血栓症(atherothrombosis)と呼ばれる.したがって,その対策としてプラーク形成,破綻の機序を解明し,それに関与する因子に介入することが重要である.
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