一般診療所外来における変化ステージモデルを活用した糖尿病患者へのアプローチ―行動変容サポート記録シートの作成とその活用の実際

A Structured Approach for Diabetic Outpatients at General Clinics Using the Changing Stage Model: Making a Support Sheet to Map Changing Behavior and Clinical Nursing Practice

　当院に受診する糖尿病患者は糖尿病専門病院の加療患者に比し，糖尿病に関する心理負担感が強く，特にセルフケアに関することで悩んでいるという結果が2005年のアンケート調査で得られた．しかし，当院の看護師は心理的ケアに着眼する必要性を認識していても，どのようにかかわるのかがわからず苦慮しており，なんらかの方略が必要であると考えた．変化ステージモデルは，糖尿病のセルフケア行動の獲得に有用であり，心理負担感を増幅させずに支援できるといわれている．そこで，セルフケア行動と変化ステージが一目でわかる「行動変容サポート記録シート」を独自に作成した．記録シートを活用することで患者の準備状況に適した効果的な介入が可能となり，患者のセルフケア能力が高まった．また変化ステージモデルに適したかかわりが心理負担感を軽減させたと推察する．記録シート作成とその活用の実際について事例を通して報告する．