Japanese
English
Case Record
通院中断を繰り返した糖尿病患者に対するPAID(problem area in diabetes survey)を用いたアプローチ
Assessment by questionnaire using problem area in diabetes survey for a patient with diabetes mellitus defaulted from diabetic clinics repeatedly
中村 晋
1
,
北川 智子
1
,
酒井 美沙子
1
,
香月 節子
1
,
高橋 美智子
1
,
萩原 有利子
1
,
岩瀬 正典
2
,
飯田 三雄
2
1医療法人 中村内科医院
2九州大学医学部病態機能内科学
キーワード:
通院中断
,
PAID
,
網膜症
Keyword:
通院中断
,
PAID
,
網膜症
pp.607-610
発行日 2004年9月15日
Published Date 2004/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100217
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Case 通院中断する糖尿病患者とPAID
患者は49歳,女性,主婦.1995年,近医で糖尿病を指摘され,食事療法でHbA1Cは10%より6.5%に改善したが,半年後に通院を中断.1999年1月と6月に再度受診したが,すぐに中断.2000年9月当院初診.2001年2月血糖コントロールが改善しないため教育入院を受けた.退院後,当院に通院したが,12月の受診を最後に再び中断した.2002年11月25日当院を再び受診.空腹時血糖225mg/dL,HbA1C11.3%,単純型網膜症あり.PAIDは50点であり,合併症に対する不安や食事に関する感情負担を認めたため,血糖管理により合併症の阻止が可能であることを繰り返し説明し,インスリン療法を開始することで食事療法に対する負担感を少しは軽減できるようにした.またPAIDの結果を基に患者から糖尿病に関する話を傾聴することで,患者との良好な関係を築いた.その後,血糖コントロールは徐々に改善し,半年後のPAIDも37点となった.PAIDを有効に活用することが本例の治療に有用であったと思われた.
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