【研究報告】
糖尿病患者の負担感に影響を及ぼす対処スタイル,家族機能および家族システムについての検討
生田 美智子
1
,
佐藤 栄子
1
,
中山 和弘
2
,
立木 茂雄
3
,
有吉 寛
4
Michiko Ikuta
1
,
Eiko Sato
1
,
Kazuhiro Nakayama
2
,
Shigeo Tatsuki
3
,
Hiroshi Ariyoshi
4
1愛知県立看護大学
2聖路加看護大学
3同志社大学
4愛知県立愛知病院
1Aichi Prefectural College of Nursing & Health
2St. Luke's College of Nursing
3Doshisha University
4Aichi Prefectural Aichi Hospital
キーワード:
糖尿病患者
,
負担感
,
対処スタイル
,
家族機能
Keyword:
糖尿病患者
,
負担感
,
対処スタイル
,
家族機能
pp.35-46
発行日 2004年3月15日
Published Date 2004/3/15
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糖尿病患者の負担感に影響を及ぼす“対処方略,対処スタイル”について,負担感と対処スタイルに影響を及ぼす“家族機能,家族システム”について,“負担感,対処スタイル,家族機能と背景的変数との関係”について明らかにするために,外来糖尿病患者112名に糖尿病総合負担度スケール,ストレス・コーピングスケール(SCS),家族システム評価尺度(FACESKG IV-16)を用いて自記式質問紙調査を行った.負担感はインスリン療法を行う患者,3種類以上の合併症,神経障害,脳血管疾患をもつ患者で有意に高かった.60歳以上の高齢患者は問題観察型,HbA1c8.5%以上の高い患者は問題志向型,自己支援型の対処スタイルを有意に多く使用していた.家族機能の家族のきずなでは得点が高い「ベッタリ」が中程度の「サラリ」に比べ,患者の負担感が有意に低かった.負担感を高める因子には,インスリン療法の実施,問題観察型の対処スタイルの使用が認められた.
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