Japanese
English
レター
看護倫理教育としての舞台:看護学生が自身の実践能力を見極めることの意味
Stages in nursing ethics education: Nursing students assess their own nursing competence
中嶋 尚子
1
Naoko NAKAJIMA
1
1秀明大学看護学部
1Faculty of Nursing, Shumei University
キーワード:
看護学生
,
看護実践能力
,
ゴフマンの舞台論
,
看護倫理教育
,
自己演出
,
nursing student
,
nursing competence
,
Goffman's dramaturgy
,
nursing ethics education
,
self-dramaturgy
Keyword:
看護学生
,
看護実践能力
,
ゴフマンの舞台論
,
看護倫理教育
,
自己演出
,
nursing student
,
nursing competence
,
Goffman's dramaturgy
,
nursing ethics education
,
self-dramaturgy
pp.52-56
発行日 2022年3月20日
Published Date 2022/3/20
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
1.臨地実習時の学生の能力と患者への害に関する疑問
臨地実習において、一般的に学生は患者を受け持ち、その患者に必要な看護の一部を実践するという学修が行われる。この「学生の学修=患者への援助」という構図は、学生の援助によって患者に害が及ぶかもしれないという倫理的問題につながる可能性がある。通常その問題を回避するために、学修進度やレディネスに合わせた受け持ち患者を選択することが多い。
このような教育的配慮には、別の見方をすれば、患者に害を与えない看護実践能力(以下、能力)は誰が判断するのかという疑問をもたざるを得ない。ところが学生の能力と患者への害という倫理的問題は、先行研究ではほとんど取り上げられていない。その背景には、そもそも学生の能力は未熟なもの1という前提があるだろう。しかし、能力が未熟であることと、その能力の程度を的確に判断することは同義ではない。つまり、学生の能力は未熟という学生一般だけではなく、患者に対面した都度判断される個々の学生の能力という視点が必要となる。
そこで本論では、ある学生の事例を報告し、新たな看護倫理教育への示唆を得たいと考えている。
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