Japanese
English
◆研究と報告
環境依存症候群などの前頭葉症状を呈した脳梗塞例に対する作業療法経過
Occupational Therapy for a Case of Cerebral Infarction Accompanied with a Frontal Lobe Syndrome and Environmental Dependency Syndrome
砂原 伸行
1
Nobuyuki Sunahara
1
1富山県高志リハビリテーション病院
1Toyama Prefectural Koshi Rehabilitation Hospital
キーワード:
高次神経障害
,
前頭葉症状
,
環境依存症候群
Keyword:
高次神経障害
,
前頭葉症状
,
環境依存症候群
pp.359-366
発行日 1993年12月15日
Published Date 1993/12/15
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- Abstract 文献概要
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- 参考文献 Reference
要旨:右前頭葉の梗塞により,環境依存症候群などの高次神経障害を示した一例の作業療法経過について報告する.症例は66歳男性で発動性の低下,左半側空間無視,見当識障害を認め,日常生活上助言,促しが必要だった.また運動麻痺はなかった.入院中,種々の課題での左方への注意の喚起,見当識の促しを含めた活動性を高めるアプローチを行った.その結果病棟の日課がこなせる状態となったが,行動範囲の拡大とともに環境依存症候群と思われる問題行動が表面化してきた.家庭復帰に際しこの点を考慮し,日課で本人が家庭内役割を担えるような内容をあらかじめ設定し,環境依存傾向があっても自発行動促しのためのきっかけとなるよう配慮した.
Copyright © 1993, Japanese Association of Occupational Therapists. All rights reserved.