Japanese
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◆ケーススタディ
ある精神分裂病者への作業療法においてみられた対象関係の変化
Change of Object Relationship During Occupational Therapy Treatment for a Schizophrenic Patient
日比野 慶子
1
Keiko Hibino
1
1川崎リハビリテーション学院
1Kawasaki Rehabilitation School
キーワード:
患者—治療者関係
,
分離—個体化理論
,
精神分裂病
Keyword:
患者—治療者関係
,
分離—個体化理論
,
精神分裂病
pp.282-289
発行日 1992年8月15日
Published Date 1992/8/15
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要旨:25歳で発病し,3年5ヵ月の入院を経て退院した精神分裂病の症例に,2年2カ月余り作業療法を実施した.激しく多彩な強迫症状のために他者とのトラブルが絶えず,どこにも居場所のない症例であったが,現在は退院してデイ・ケア通所が続いている.
作業療法の経過の中で,症例とOTRの患者—治療者関係,すなわち対象関係の発展がみられ,それをMahler, M.の分離—個体化理論を治療仮説として考察した.また,症例にとっての活動の意義も考察した.
作業療法の原点は“活動を媒介とする患者—治療者関係の確立にある.”ということを改めて考えさせる症例であった.
Copyright © 1992, Japanese Association of Occupational Therapists. All rights reserved.