Japanese
English
◆ケーススタディ
作業療法における物の利用—術後歩行困難となった接技分裂病患者
The Use of an Object in Occupational Therapy : A Graft Schizophrenic Patient with a Gait Disturbance
山根 寛
1
Hiroshi Yamane
1
1京都大学医療技術短期大学部作業療法学科
1Division of Occupational Therapy, College of Medical Technology, Kyoto University
キーワード:
作業療法
,
対象関係
,
接技分裂病
Keyword:
作業療法
,
対象関係
,
接技分裂病
pp.274-281
発行日 1992年8月15日
Published Date 1992/8/15
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要旨:作業療法の過程において,言語によるコミュニケーションが困難な場合や治療関係が十分成立していない時期においては,物(もの)が大きな役割を果たす.物(もの)を介した関わりは,関わる者の行為を具象化し予測しやすくしたり,現実をその人にとって受け入れやすい状況にしたりする.このような作業療法の場における物(もの)の意味や役割を明確にし,物(もの)を介した対象関係の変化について,症例を通して考察した.症例は,術後の不安などから独歩困難となり,治療関係の成立や治療上の危機回避に,患者の持ち物であった人形が重要な役割を果し,再び歩けるようになった接技分裂病の女性である.
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