Japanese
English
◆ケーススタディ
発散的な意識化を促す描画の利用
Utilization of Drawing to Facilitate the Uncovering of the Unconscious Process with Drive Discharge
山根 寛
1
Hiroshi YAMANE
1
1財団法人浅香山病院
1Asakayama Hospital
キーワード:
精神分裂病
,
作業療法
,
描画
Keyword:
精神分裂病
,
作業療法
,
描画
pp.124-130
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
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要旨:描画は絵画療法の範疇では,絵画に投影される無意識レベルの洞察が主に利用される.しかし「描く」活動という視点から見ると,用具を使用し手を使うことで,手の機能と同一化した身体運動を伴う表現と言える.この身体性と精神性の相互作用が,一見相反すると思われる発散的な意識化の役割を果たすと考えられる.描画活動の仮説機能を明確にし,症例を通し作業療法過程において描画が果たした役割について考察した.症例は分裂病の残遺状態にあり,アンビバレンツな感情に起因する葛藤と攻撃衝動の発現に対する恐れから,多弁ではあるが目的的な言語の使用が出来ず「私は話せない」と訴え続けた分裂病の主婦である.
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