Japanese
English
◆研究と報告
精神科外来作業療法の役割—デイケアとの比較による検討
The Role of Occupational Therapy in the Care of Schizophrenic Outpatients in a Community Support System
稲部 育世
1
,
加藤 元一郎
2
,
河野 達哉
1
,
草場 雄二
1
,
高野 佳也
1
Ikuyo Inabe
1
,
Motoichiro Kato
2
,
Tatsuya Kouno
1
,
Yuji Kusaba
1
,
Yoshiya Takano
1
1駒木野病院
2東京歯科大学市川総合病院精神神経科
1Komagino Hospital
2Department of Neuropsychiatry, Tokyo Dental College, Ichikawa General Hospital
キーワード:
作業療法
,
精神分裂病
,
デイケア
Keyword:
作業療法
,
精神分裂病
,
デイケア
pp.408-416
発行日 1995年12月15日
Published Date 1995/12/15
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要旨:外来作業療法とデイケアを利用した精神分裂病例の臨床的特徴,精神症状,対人関係能力,課題遂行能力を比較し,精神科外来作業療法への通院者の特徴を検討した.外来作業療法群は,デイケア群に比較して,年齢が高く,女性の割合が多かった.また,入院回数が多く,幻覚などの陽性症状や思考の貧困などの陰性症状がより重度であった.しかし,簡易行動観察スケール(BOSOT)による対人関係能力や課題遂行能力の評価は,比較的良好であった.外来作業療法は,刺激や変化の少ない治療構造を有しており,利用者の安定した社会生活の維持に貢献していると思われた.精神障害者の地域ケアの中で,外来作業療法が担っている機能は重要かつ必要なものと考えられた.
Copyright © 1995, Japanese Association of Occupational Therapists. All rights reserved.