Japanese
English
◆ケーススタディ
分裂病者の回復過程への関わりについて—精神科デイケアでの1症例の検討
On An Approach to the Recovery Process of a Schizophrenic Patient : A Case Study in Psychiatric Day Care Treatment
深沢 孝克
1
,
上野 武治
1
,
千丈 雅徳
2
,
木村 ふたみ
2
,
山田 真由美
2
,
杉原 由里子
2
Yoshikatsu Fukazawa
1
,
Takeji Ueno
1
,
Masanori Senjyo
2
,
Futami Kimura
2
,
Mayumi Yamada
2
,
Yuriko Sugihara
2
1北海道大学医療技術短期大学部
2倶知安厚生病院精神神経科
1College of Medical Technogy, Hokkaido University
2Department of Psychiatry and Neurology, Kuchian Kosei Hospital
キーワード:
精神分裂病
,
デイケア
,
回復過程
,
スタッフの関わり
Keyword:
精神分裂病
,
デイケア
,
回復過程
,
スタッフの関わり
pp.715-721
発行日 1989年10月15日
Published Date 1989/10/15
- 販売していません
- Abstract 文献概要
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- 参考文献 Reference
要旨:ある分裂病者のデイケアでの立ち直り過程を紹介し,スタッフの関わりについて若干の考察を加えた.
症例は,長期間の療養生活の中で失った自信や社会で働くことへの不安から,積極的に生活する意欲を持てずにいた38歳の分裂病の男性である.デイケアでは,グループ活動を通して,受容・支持の対応を基本としながら自分で考え,行動できるように働きかけていった.
その結果,不安と緊張の強い状態で狐立しがちであったのが,デイケアを「居場所」としての実感を得て,積極的に活動するようになった.又グループをリードするようになって,自分に自信を持つことができるようになり,社会に目を向けて,就職へ結びつけることができるようになった.この経験から慢性分裂病へのデイケアの必要性,状況に合ったスタッフの対応の重要であること再認識した.
Copyright © 1989, Japanese Association of Occupational Therapists. All rights reserved.