◆特集 作業療法の治療的アプローチ
脳卒中片麻痺者に対するOTアプローチ
望月 秀郎
1
1リハビリテーションセンター鹿教湯病院
pp.3-8
発行日 1985年2月15日
Published Date 1985/2/15
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はじめに
前号にて特集された「作業療法でとらえる対象者の問題点」に引き続き,今回はその「作業療法の治療的アプローチ」を書くよう依頼された。さて何を書こうか,どう書こうかと考え始めたものの,日頃の患者に対しての不誠実さが禍いして,悩み苦しみの連続である。ともあれ,私だけの考え方のアプローチを勝手に述べさせて頂くので,予め御了解願いたい。
前号の特集を読ませて頂き,脳卒中の患者の持つ問題点を以下のように解釈した。
①身体機能障害
②高度神経機能障害・痴呆
③ADL障害
④社会的環境の影響
⑤モチベーションの問題
⑥障害受容の問題
⑦高齢(老人)
⑧QOLに関しての問題
そしてこれらの項が単独ではなく,いくつか複雑にからみ合っていることが最大の問題点であろうと考える。
これらの問題点について,乏しい知識経験をもとに当院OT科が行っている治療的アプローチを中心に述べてみる。
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