JARM NEWS【Topics】
関節可動域表示ならびに測定法改訂について(2022年4月改訂)
日本リハビリテーション医学会
pp.1188-1200
発行日 2021年10月18日
Published Date 2021/10/18
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これまで使用されてきた関節可動域表示ならびに測定法は,日本整形外科学会および日本リハビリテーション医学会の協議により1995年2月に改訂されたものである.しかし,その後の運用の中で足関節・足部・趾に関する用語の問題が指摘され,日本整形外科学会,日本リハビリテーション医学会,日本足の外科学会が検討してきた.
特に「内がえしinversion/外がえしeversion」と「回外supination/回内pronation」について国際的な定義と異なっていたため,文献の翻訳や引用をする際にしばしば用語の混乱を生じる原因となっていた.具体的には,1995年改訂の関節可動域表示ならびに測定法では,「内がえしinversion/外がえしeversion」を3平面での複合運動,「回外supination/回内pronation」を前額面での運動と定義していたが,英語圏及び英語文献では,「内がえしinversion/外がえしeversion」を前額面での運動,「回外supination/回内pronation」を横断面と矢状面および前額面の3平面での複合運動とするものがほとんどである.そこで,この点を含むいくつかの問題点に対し,日本整形外科学会からの要請を受けて,日本足の外科学会用語委員会が「足関節・足部・趾の運動に関する新たな用語案」を作成し,日本足の外科学会が承認した(Doya H, et al. J Orthop Sci 2010,15(4):531-9.).これが日本整形外科学会に答申され,その承認を経て日本リハビリテーション医学会に検討が依頼された.
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