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特集 サルコペニアに対するリハビリテーション医療
3 超高齢社会における運動器疾患のサルコペニア対策
Measures against Sarcopenia for Locomotor Disease in Elderly People
酒井 義人
1
,
渡邉 剛
1
Yoshihito Sakai
1
,
Tsuyoshi Watanabe
1
1国立長寿医療研究センター整形外科
キーワード:
サルコペニア
,
骨格筋
,
運動器疾患
,
骨粗鬆症性椎体骨折
,
大腿骨近位部骨折
Keyword:
サルコペニア
,
骨格筋
,
運動器疾患
,
骨粗鬆症性椎体骨折
,
大腿骨近位部骨折
pp.615-620
発行日 2021年6月18日
Published Date 2021/6/18
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- Abstract 文献概要
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- 参考文献 Reference
要旨 加齢に伴い骨量の減少と並行して骨格筋量も減少する.Type II筋線維の加齢性減少であるサルコペニアは下肢から起こり歩行障害,移動能力の低下をきたし,進行すると体幹筋にも及ぶことで姿勢異常,易転倒性を惹起する.高齢者の運動器疾患においては,骨密度のみならず,骨格筋量を考慮した治療がリハビリテーション医療領域では必須である.骨粗鬆症に関連した疾患として,骨粗鬆症性椎体骨折や大腿骨近位部骨折がサルコペニアと関連があり,両骨折とも治療後の予後に影響を与える.骨格筋量の減少した高齢者の大腿骨近位部骨折では生命予後にも影響を及ぼす.サルコペニアに対する有効な治療法は確立されておらず,運動による予防的治療が重要である.
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