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教育講座
関節リウマチ治療の進歩—リハビリテーション治療の役割
Progress of the Treatment for the Patients with Rheumatoid Arthritis
髙木 理彰
1
,
高窪 祐弥
1
,
成田 亜矢
1
,
村川 美幸
1
Michiaki Takagi
1
,
Yuya Takakubo
1
,
Aya Narita
1
,
Miyuki Murakawa
1
1山形大学整形外科学講座
キーワード:
関節リウマチ
,
薬物療法
,
リハビリテーション治療
,
手術療法
,
超高齢社会
Keyword:
関節リウマチ
,
薬物療法
,
リハビリテーション治療
,
手術療法
,
超高齢社会
pp.528-535
発行日 2021年5月18日
Published Date 2021/5/18
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)の治療の4本柱は,患者教育,薬物療法,手術療法,リハビリテーション治療とされてきた1).アンカードラッグであるメトトレキサートの積極使用,生物学的製剤の普及,さらにJAK阻害薬の登場により薬物療法は大きく進歩した.臨床的寛解や低疾患活動性をめざしたRA治療が以前よりもさらに容易になってきている1, 2).これに伴いRA治療における手術療法は減少傾向にあるが,RAの関節障害のみならず加齢に伴う筋骨格系の障害や外傷に対してさまざまな進歩を遂げた手術療法はRA患者のQOLの改善に大きく寄与している.一方,いまだ約3割前後のRA患者は薬剤抵抗性で治療に難渋することも少なくない.さらに超高齢社会の到来で,高齢発症RA患者の増加,RA患者の高齢化が顕在化し,併存症や合併症に留まらず,身体・認知機能低下の面からもRA治療やケアでより慎重な対応が求められ,RA治療の4本柱の重要性,必要性はますます揺るぎないものとなってきている.これらの状況を踏まえながら,RA治療の進歩とリハビリテーション治療の役割について述べる.
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