連載 古今東西 見逃せない研究論文・書籍・第10回
Dystrophin:The Protein Product of the Duchenne Muscular Dystrophy Locus : Hoffman EP, et al:Cell 1987;51:919-928
菊地 尚久
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1千葉県千葉リハビリテーションセンター
pp.1034
発行日 2018年12月18日
Published Date 2018/12/18
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- 文献概要
■ 意義
デュシェンヌ型筋ジストロフィー症(Duchenne muscular dystrophy:DMD)は現在遺伝子治療の研究が進んでおり,臨床応用が近い状況まできているが,これは筋ジストロフィーの原因がジストロフィン(dystrophin)という筋細胞の細胞膜の構成タンパクの欠損によることが解明されたところに始まる.ジストロフィンの欠損により筋細胞の細胞膜が脆弱になり,筋細胞が容易に破壊されることから本疾患は生じる.本論文は最初にジストロフィンの遺伝子座を明らかにしてその命名を行い,DMD研究のモデルマウスとしてmdxマウスが有用であることを最初に報告した論文である.
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