Japanese
English
教育講座
手の外傷後のリハビリテーション
Rehabilitation of the Hand After Trauma
酒井 昭典
1
,
善家 雄吉
1
,
目貫 邦隆
1
,
山中 芳亮
1
,
田島 貴文
1
,
岡田 祥明
1
Akinori Sakai
1
,
Yukichi Zenke
1
,
Kunitaka Menuki
1
,
Yoshiaki Yamanaka
1
,
Takafumi Tajima
1
,
Yasuaki Okada
1
1産業医科大学整形外科
キーワード:
拘縮
,
骨折
,
軟部組織
,
陰圧閉鎖療法
,
生体内吸収性材料
Keyword:
拘縮
,
骨折
,
軟部組織
,
陰圧閉鎖療法
,
生体内吸収性材料
pp.601-608
発行日 2017年8月18日
Published Date 2017/8/18
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- 参考文献 Reference
はじめに
手は小さな領域に複雑な解剖学的構造を有しているため,臨床症状を説明できる病態を把握しづらいことがある.外傷が契機となり,慢性的な疼痛や可動域制限,筋力低下などの臨床症状が生じることがある.中でも,外傷による拘縮,骨壊死,骨折変形癒合,関節軟骨欠損,ヒト咬創,コンパートメント症候群,高圧注入損傷などの特殊な労働災害は,大きな機能障害へ至ることが多い.
適切な初期治療が予後を左右することについては疑う余地がない.急性期に行うべき処置(洗浄,デブリドマン,減張切開,徒手整復術,創外固定など)については,迅速な判断と行動を要求されることが多く,知識と経験が必要である.リハビリテーションを急性期から介入することは重要である.タイミングを見極めながら可動域訓練を自動,自動介助,他動へと進め,筋力強化を等尺性運動,等張性運動,抵抗運動へと進めていく.苦痛を軽減させるために水治療法や温熱療法などの物理療法を併用し,ダイナミックスプリントなどの装具を活用する.
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