これからの高齢者医療-診断・治療・予防への対応
《高齢者特有の症状に対応する 老年症候群》排尿困難・尿失禁
後藤 百万
1
1名古屋大学 大学院医学系研究科泌尿器科学
キーワード:
Chlormadinone Acetate
,
Cholinergic Antagonists
,
前立腺肥大症
,
電気刺激療法
,
尿失禁
,
尿路
,
排尿障害
,
過活動膀胱
,
尿路閉塞
,
老年症候群
Keyword:
Chlormadinone Acetate
,
Electric Stimulation Therapy
,
Prostatic Hyperplasia
,
Urinary Incontinence
,
Urinary Tract
,
Urination Disorders
,
Cholinergic Antagonists
,
Urinary Bladder, Overactive
pp.988-993
発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012088916
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・60歳以上の男女の78%が下部尿路症状を有し、排尿困難・尿失禁はとくに高齢者において頻度の高い下部尿路症状である。・下部尿路症状は直接生命に関わることはまれであるが、QOLを阻害し、とくに高齢者では本人のみならず介護者のQOLも障害することがある。・排尿困難や尿失禁を引き起こす病態には、排尿筋過活動、排尿筋低活動、下部尿路閉塞、尿道括約筋不全があるが、高齢者では認知症やADL障害、その他の全身的要因が下部尿路症状に影響する。高齢者では複数の病態が関与することが多く、診断や治療をむずかしくする。・下部尿路症状の治療には、生活指導、行動療法、薬物治療、外科的治療がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2011