リハニュース【Topics】
上肢ロボット
向野 雅彦
1
,
才藤 栄一
1
,
平野 哲
1
,
田辺 茂雄
1
1藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学Ⅰ講座
pp.167-168
発行日 2017年2月18日
Published Date 2017/2/18
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リハビリテーションにおけるロボット
リハビリテーションにおけるロボットの利用は,近年注目を集めているトピックである.リハビリテーションと関わりのあるロボットは,練習支援,自立支援,介護支援に大別される.その中でもロボットによる練習支援については,近年多数のロボットが開発され,研究報告も増加傾向にある.これらのロボットを用いた練習の大きなメリットの1つは,ロボットによるアシストによって練習量を飛躍的に増大することができる点である.リーチ動作,あるいは歩行といった動作についてサポート下で大量に反復練習を行うことによって,機能改善を促進する可能性が示唆されている.また,ロボットによっては運動学習を促す仕組みとして定期的にフィードバックを与えることが可能であったり,さらにはゲームと組み合わせることによって,患者のモチベーションの向上に寄与する仕組みをつくることができることもメリットである.多くの先行研究により,ロボット利用によって上肢,下肢機能の向上が得られることが報告されており,システマティックレビューによって上肢機能については従来練習に追加して練習を行うことの有用性,また下肢機能については歩行練習における脳卒中亜急性期のロボットの使用が従来練習より優位である可能性が指摘されている1, 2).
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