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特集 神経生理学的手法の応用—実践と可能性—
6 神経活動依存的刺激を活用した脊髄損傷治療—人工神経接続による脊髄損傷患者の随意歩行再建に向けて
Toward for the Restoration of Volitional Walking to Paraplegia Via an Artificial Neural Connection
笹田 周作
1
,
西村 幸男
2,3
Syusaku Sasada
1
,
Yukio Nishimura
2,3
1相模女子大学短期大学部食物栄養学科
2京都大学大学院医学研究科神経生物学
3生理学研究所システム脳科学認知行動発達機構研究部門(兼任)
キーワード:
脊髄損傷
,
歩行
,
随意制御
,
脊髄歩行中枢
,
活動依存的刺激
Keyword:
脊髄損傷
,
歩行
,
随意制御
,
脊髄歩行中枢
,
活動依存的刺激
pp.459-464
発行日 2016年6月18日
Published Date 2016/6/18
- 販売していません
- Abstract 文献概要
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- 参考文献 Reference
要旨 脊髄損傷は損傷領域より尾側の脊髄に支配されている運動および体性感覚機能に障害を生じさせ,その多くの場合で歩行機能の低下を招く.脊髄損傷患者の随意歩行機能を再建し,損傷前と同じように“自分の脚”で“自分の意思”で再び歩けるようになることは,脊髄損傷患者の切なる願いであろう.脊髄損傷後の運動麻痺の主な原因は,筋肉を活動させるための脳からの指令が,脊髄損傷により阻害されることに起因している.われわれは脳と脊髄歩行中枢をつなぐ神経活動依存的な脊髄への磁気刺激を行う上肢筋—脊髄歩行中枢間の人工神経接続を開発した.本稿ではこれらの装置を用いて,脊髄損傷患者の歩行機能再建を目指すわれわれの試みを紹介する.
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