第51回 日本リハビリテーション医学会 学術集会 パネルディスカッション◎リハビリテーション科医開業
リハビリテーション科単科である当院の歩みと現状
水野 雅康
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1みずのリハビリクリニック
pp.602-604
発行日 2015年10月18日
Published Date 2015/10/18
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開院に至るまで
著者は,1987年(昭和62年),川崎医科大学医学部を卒業し,同大学のリハビリテーション(以下,リハ)医学教室に入局し,1993年,同大学院を卒業(医学博士),リハ科専門医を取得した.その間,恩師の明石謙教授とハワイの太平洋リハビリテーション病院を訪問し,院長のGary Okamoto先生に出会った.Okamoto先生は維持期リハについても積極的に診療されており,帰国後も強く印象に残っていた.また,関連病院である須波病院(療養病床)での週1日の非常勤での診療,1994年からは倉敷中央病院への出向などがあり,急性期,回復期,維持期の全ての時期に対するリハ医療を経験することができた.そして,1996年,藤田保健衛生大学リハ医学講座に異動した.ここでも,非常勤で総合上飯田第一病院と上飯田リハビリテーション病院での診療に携わることができた.1999年,リハ科を中心としたオホーツク海病院(北海道北見市,100床の療養型病床群)において,ゼロからのリハ医療を構築するという貴重な経験を得ることができ,維持期リハの重要性,必要性を再認識した.
維持期リハの現場においては,整形外科開業医が理学療法士(以下PT)を擁し,主に運動器リハを行っているケースは散見されるが,リハ科開業医が広範なリハ対象疾患をマネージメントし,PT以外の職種も含めて対応している医療機関はまだ少ないと考えられる.そこで,急性期・回復期病院とシームレスに連携し,回復期から維持期に軸足をおいたリハ科クリニックの開院を計画することとなった.
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