第50回 日本リハビリテーション医学会 学術集会 プレナリー講演◎歴史を語る
会長講演―こころと科学の調和をもって
水間 正澄
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1昭和大学医学部リハビリテーション医学講座
pp.881-885
発行日 2013年11月18日
Published Date 2013/11/18
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はじめに
私が医学部に入学した時期は,日本リハビリテーション医学会が設立されてからまだ10年も経ていない時期でした.リハビリテーション(以下,リハ)科医をめざすきっかけとなったのは,医学部5年次での整形外科の臨床実習における養護学校(現特別支援学校)見学であったと思います.整形外科医が校医として障害児たちの診察,装具作製,訓練法指導,家族の相談に丁寧に対応する姿に,障害児に対する医師の役割を垣間見ることができ忘れることのできない体験となりました.養護教諭の説明からも医師の関わりとその必要性,さらには医師に寄せる家族や教員からの期待の高さがうかがわれ,自分が全く認識していなかった障害者に対する医療の存在とその意義に気付きました.そして,このことがリハ医学を志すことになる最も大きなきっかけとなりました.
以下では,自身がリハ科医を目指してから今日までを振り返り,障害者の「かかりつけ医」としてのリハ科医とリハ医療について考えたいと思います.
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