主張 
                        
                        
                
                  
                  
                  
                  
                            
                                    
                                    
                                    
                                    
                            
                            
                
                
                
                            
                            
                  
                            
                                
                            
                        
                
                
                
                            
                        
                
                
                            
                            
                            
                  
                            
                                    
                                    医療における「選択」と「調和」
                                    
                                    
                            
                            
                        
                
                
                            
                            
                                
                                    
                                
                                
                                    
                                        
                                        
                                            
                                                I
                                            
                                            
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                            
                        
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                            
                            
                        
                
                            
                            
                        
                
                pp.291
                
                
                
                  
                  
              
              
              
                  発行日 1990年4月1日
                  Published Date 1990/4/1
                
                
                
                DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900609
                
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- 文献概要
 
平成2年となり,いよいよ21世紀に向かっての準備と共に,20世紀の仕上げの段階に入ったという感が強くなってきた.振り返れば1989年—大いなる昭和から平成に移行した我が国でも,昭和天皇をはじめ,その時代の顔であった多くの人々が亡くなり,交代が行われた.一方,国際情勢を見れば,「冷戦は終わった」という米ソ首脳の共同会見での発表には極めて大きな感動をおぼえた.会見での2人の笑顔が大変印象的で,それがすべてを物語っていた.その場では,歴史的な必然性によることが強調されたが,特に時代の流れを的確に捉えたゴルバチョフ大統領の勇気と見識には,絶大なる拍手を送ることを惜しむものではない.この歴史的出来事が確認された時に生きているということに,実に深い感慨を持ったものである.
最近の東欧諸国の激変は,すべて,それぞれの国民の要求による動きであり,自由と公開への期待がどのように大きいか感じさせられ,また現代の経済社会の比重がいかに重いものか認識させられた.東西冷戦の象徴であったベルリンの壁が取り壊され,20数年前のプラハの春が再評価され,共産党一党政治を脱して複数政党が認められるという東欧諸国の動きの一方で,1992年にはEC共同体が確立して,経済的には国境が消え去ることになる.
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