第45回 日本リハビリテーション医学会 学術集会/横浜 《専門医会企画》
専門医としていかにこの患者に対応するか
菊地 尚久
1
,
出江 紳一
2
,
高岡 徹
3
,
水落 和也
1
,
橋本 圭司
4
,
辻 哲也
5
1横浜市立大学附属病院リハビリテーション科
2東北大学大学院医工学研究科リハビリテーション医工学分野
3横浜市障害者更生相談所
4東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学講座
5慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
pp.738-743
発行日 2008年11月18日
Published Date 2008/11/18
- 販売していません
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
今回第45回日本リハビリテーション医学会学術集会専門医会企画として「専門医としていかにこの患者に対応するか」というプログラムを開催した.専門医会の目的の一つとして「リハビリテーション(以下,リハ)科専門医の資質の向上」があり,これに対する事業として「専門医の生涯教育」,「研究・研修活動」などがある.今回これらの事業の一環としてプログラムを企画した.
本プログラムの目的は①「専門医に対する教育」,②「専門領域に関する議論を深めること」である.①に関しては生涯教育研修講演とは異なり,症例を通じて臨床能力を高める目的で双方向性の教育研修活動を行うことが専門医に対する教育として有効ではないかと考えた.②に関しては専門医会というリハ医学の専門家集団がそれぞれの得意とする領域で活発な討論を行うことを通じて,その領域に関するリハの内容を深めていければよいのではないかと考えた.
企画プログラムの進行については最初に演者から症例提示を行い,この内容についてフロアから質問や症例に対する対応を述べ,その後に演者から対応,経過,診療のポイントなどについて説明を行い,最後に対象とした疾患のリハに関する内容に関して意見交換を行うこととした(表1).
この企画は双方向性であるため,フロアから活発な意見が出されるかがポイントであったが,当日のセッションでは時間を超過するほど演者とフロア,フロア間で活発な議論があり,盛会のうちに終了した.
本稿ではそれぞれのテーマとなった症例を紹介し,治療のポイントに関して述べる.
Copyright © 2008, The Japanese Association of Rehabilitation Medicine. All rights reserved.