巻頭言
摂食障害の患者の増加にいかに対応するか?
高木 洲一郎
1
1自由ヶ丘高木クリニック
pp.590-591
発行日 2002年6月15日
Published Date 2002/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902653
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- 文献概要
私は好んで本誌に論文を投稿してきたので,1995年に編集部から展望欄に「インターフェロン投与中の精神症状」のテーマを与えられた時にはとても光栄に思い,1997年の「日本精神神経学会」印象記の依頼の時には,学会員数千名の中で,よくも大変な確率で自分に白羽の矢が立ったものとびっくりした。今回の巻頭言に至っては信じられない思いである。
私は実は卒後9年目までは,主に神経内科医として診療に従事していた。1975年には第1回の日本神経学会の認定医試験に合格している。私が精神科の学会認定医制度の実現にこだわったのは,その経験もあったからである。その後の総合病院精神医学の実践の中では,インターフェロンの問題のほか,慢性疲労症候群,クリュバー・ビューシー症候群,ミュンヒハウゼン症候群,リエゾン精神医学,司法精神鑑定など幅広い分野での臨床体験を折々に報告したり翻訳も手がけるなど興味の赴くままに活動してきた。振り返ればずいぶんユニークな道を歩めたものと思う。ただし今回のテーマは自由とのことなので,結果的に私のライフワークとなった摂食障害の治療の問題について述べさせていただこうと思う。
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