言語聴覚研究優秀論文賞
第5回言語聴覚研究優秀論文賞を受賞して
杉下 周平
1
1高砂市民病院リハビリテーション科
pp.302-304
発行日 2014年12月15日
Published Date 2014/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.6001200010
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このたびは,第5回言語聴覚研究優秀論文賞を賜り大変光栄に思います.未熟な私が研究成果を論文として書き上げるにあたっては,当然のことながら多くの方々の多大な御支援,御協力なくして完成まで至ることはできませんでした.この場をお借りいたしまして,御尽力くださいました方々に心より御礼申し上げます.また,査読委員の先生方や本論文を御推薦くださりました委員の先生方にも厚く御礼申し上げます.
受賞論文は,厚生労働省の「感覚器障害戦略研究(聴覚分野)」の一部として行われました.「戦略研究」とは,わが国を支える多くの国民の健康を維持・増進させるために,優先順位の高い慢性疾患・健康障害を標的として,その予後・治療介入および診療の質改善のための介入など,国民の健康を守る政策に関連するエビデンスを生み出すために実施されている大型の臨床研究です.このうち感覚器障害戦略研究は,当時,岡山大学大学院医歯薬学総合研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科学の福島邦博先生を研究リーダーとして,聴覚障害児の日本語言語発達に影響を与える因子を明らかにし,発達を保障する手法を確立することを目的に,難聴の早期発見や,児の持つ認知的な偏り(発達障害など)が与える影響について,国際的なレベルのエビデンスを確立し,より良好な言語発達をもたらす方策の普及を目指して実施されました.実質的な研究期間は平成20年から平成23度末までの4年間で,研究の対象となった児童は聴覚障害児約780名,研究に携わったのは医師74名,言語聴覚士116名,学校教員69名を含む272名が参加しました.
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