言語聴覚研究優秀論文賞
第10回言語聴覚研究優秀論文賞を受賞して
橋本 幸成
1
1JCHO熊本総合病院リハビリテーション部
pp.319-321
発行日 2019年12月15日
Published Date 2019/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.6001200245
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このたび,第10回言語聴覚研究優秀論文賞を受賞し,身に余る光栄に背筋が伸びる思いでおります.研究計画から論文執筆に至るまで多大なるご支援をいただいた共同研究者の先生方,ご多忙のなか論文をご査読いただいた先生方に深く感謝を申し上げます.また,優秀論文賞にご推薦いただきました「言語聴覚研究」の編集委員の先生方にも心より御礼を申し上げます.さらに,本研究は平成28年度日本言語聴覚士協会学術研究助成制度「若手研究コース」の助成を受けており,本制度にかかわる先生方ならびに協会会員のすべての皆様へ深謝申し上げる次第です.本稿では,研究の着想に至った経緯や研究の概要,および今後の課題について述べたいと思います.
本研究では,読みの二重経路モデル(Coltheart et al., 2001)の構成要素である文字列レキシコンに着目しました.二重経路モデルでは,語彙経路と非語彙経路という2つの読みの経路が想定されており,文字列レキシコンは語彙経路に含まれる心的辞書です.文字列レキシコンには複数の文字列を1つの単語のまとまりとして処理する機能があり,その機能を評価する方法として,視覚的に呈示された文字列が単語であるか非語であるかを弁別する語彙性判断課題が用いられます.
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