特集 地域の力で子どもを育てる
摂食嚥下障害のある子どもたちの「美味しい」を地域で支えるために
大髙 美和
1
1児童発達支援・放課後等デイサービスデイケアルームフローラ
pp.184-188
発行日 2019年7月15日
Published Date 2019/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003201075
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はじめに
デイケアルームフローラは,東京都日野市に2019年1月に開設した0〜18歳の重症心身障害児を対象とした児童発達支援と放課後等デイサービスを行う通所支援事業所です。
運営を行うNPO法人ゆめのめは,重症心身障害児とその家族が地域社会の一員としての暮らしができるよう,療育のための支援や医療的ケアを行い,健康状態が心身ともに保てるよう,児童発達支援及び放課後等デイサービス事業等,必要な支援を主とした事業を行うことを目的に重症心身障害児の保護者が設立しました。
現在23名が登録し,1日5名定員の枠で利用していただいています。児童発達支援管理責任者,看護師,保育士または児童指導員の常時配置職員,OTなど機能訓練担当職員や管理栄養士など様々な専門職と一緒に過ごし,安心できる環境で快適に過ごすことができるよう心がけています。
当施設は,摂食嚥下障害のある子どもが美味しく楽しく上手に食べる方法を日常生活の中で獲得していけるよう,食支援に力を入れています。食形態は経管栄養7名,初期食(ペースト状・14名,うち4名が注入食),中期食(マッシュ状・2名),後期食(軟菜一口大などサイズ調整・3名,うち1名経管併用),常食(一口大などサイズ調整・1名)です。主治医の指示書により看護師による胃ろうへのミキサー食注入や,経管栄養注入と併せて少量の形態調整食提供にも対応しています。
食事は人生の楽しみのひとつであり,摂食嚥下障害のある子どもにとっても楽しみとなるよう,子どもの食支援を行う当施設の取り組みをご報告します。
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