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実践講座 摂食嚥下訓練のすすめ方・2
直接訓練から美味しく安全に食べるための支援へ
From direct training to support for delicious and safe eating
小山 珠美
1
Tamami Koyama
1
1伊勢原協同病院
1Department of Dysphagia Rehabilitation Nursing, Isehara Kyodo Hospital
キーワード:
直接訓練
,
食事介助
,
段階的ステップアップ
,
包括的アプローチ
,
QOL
Keyword:
直接訓練
,
食事介助
,
段階的ステップアップ
,
包括的アプローチ
,
QOL
pp.163-172
発行日 2021年2月10日
Published Date 2021/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202155
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はじめに
急性期医療では,疾病や治療に関連した医学的管理下で,活動性の低下,意識レベルの低下,認知機能低下など,さまざまな状態変化を来しやすいため,多岐にわたる観察とリスク管理が必要である.特に,食事の開始や継続においては,誤嚥性肺炎・低栄養・脱水・窒息などのリスク管理に十分注意しなければならない.
一方,長期的な非経口栄養と少量の直接訓練のみでは,脳機能を含めた廃用症候群を来しやすく,健康回復を阻害することにもなりかねない.そのため,訓練の目的と意図を多職種チームで共有し,不必要な間接訓練や直接訓練を長期的に継続しないような段階的ステップアップが必要である.本人の生活の質(quality of life;QOL)を高め,食べることへの満足感や幸福感が得られるような安全で包括的なアプローチが重要である1).
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