特集 教育機関へのリハビリテーション職の支援
特別支援教育におけるリハビリテーション専門職の役割—言語聴覚士の立場から
岡崎 宏
1
,
稲川 良
1
1社会福祉法人北養会医療専門学校水戸メディカルカレッジ言語聴覚療法学科
pp.825-830
発行日 2018年11月15日
Published Date 2018/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200987
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はじめに
子どもは生まれてすぐに親からの養育を受け,親子の触れ合いやコミュニケーションを通して愛着や信頼感が育まれ,ことばを覚え,人間関係が形成されていく。その後,保育園・幼稚園に入ると,他者と生活を共有し,集団生活への適応が図られていく。そして就学後は学業が深められ,大人になって社会に出ていくための準備をしていくのである(図1)。
このように子どもは家庭を中心として育ち,学校などに所属するようになると日中の多く時間をそこで過ごしている。そのため,学校などでのきこえやことば・コミュニケーションの問題は,子どもの生活や学習に少なからず影響を及ぼすことになる。
従来学校においては,特殊教育として障害のある子どもへの対応が行われてきた。2007年には特別支援教育がスタートし10年余りが経過しているが,その間にリハなどの専門家が学校にかかわるようになってきた。本稿では言語聴覚士(ST)の立場から,特別支援教育におけるリハ専門職の役割について概説する。
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