連載 訪問リハに役立つフィジカルアセスメント—“気づき”と“療法士判断”・第16回
疾患特性に基づく療法士判断—5.糖尿病
堀田 富士子
1
1東京都リハビリテーション病院 医療福祉連携室
pp.281-284
発行日 2018年4月15日
Published Date 2018/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200838
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はじめに
今回は対象者が多い糖尿病の療法士判断について考えます。
木村さん(仮名)は70歳。診断名 2型糖尿病(以下,糖尿病)。
木村さんは糖尿病と診断されて30年以上経過している男性である。現在,糖尿病はインスリンにてコントロールされており,網膜症のため眼科にも通院中である。腎機能の低下もあるため,食事には配慮が欠かせない。前回検査では空腹時血糖は180mg/dl,HbA1cは7.8であった。身長165cm,体重60kg。2年前に軽い脳梗塞を発症し一時的に2kgほど痩せたとのことだが,それを除きここ10年以上体重の変化はなかった。最近,肺炎で入院し歩行能力が低下したため,訪問リハビリの依頼となった。
今日は初回訪問日。うかがうと,今朝から気分がすぐれず,朝食はほとんどとれなかったとおっしゃっている。血圧120/85 PR70整。
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