連載 訪問リハに役立つフィジカルアセスメント—“気づき”と“療法士判断”・第13回
疾患特性に基づく療法士判断—3.認知症(アルツハイマー型認知症を中心に)前編
堀田 富士子
1
1東京都リハビリテーション病院 医療福祉連携室
pp.51-54
発行日 2018年1月15日
Published Date 2018/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200779
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前回のまとめ
前回の多系統萎縮症の症例について,少し特殊な疾患と感じられたかもしれません。確かに神経難病と言われる疾患群の一つですので,頻回に遭遇するというものではないでしょう。強調したいのは,そのような疾患でもいろいろなことがわかってきているということです。疾患分類でさえ,筆者が学生の時からどんどん変わっていますが,それでも生活状態全体についても全体像をとらえようとする調査も行われています。ですので,一つひとつのケースで,医療的な判断においては,今,わかっていることを大まかでもいいので知ることが重要です。そして今,目の前の患者がその疾患経過においてどこにいるのか,まるで地図を見るように医療職と確認しながら,介護職とともにメニューやサービス内容を考える柔軟性が必要です。
これはどの慢性疾患でも要となります。遠くを見ながら,見えている情報を関係する全スタッフと共有し,前へ進むのです。
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